デッサンで形をとらえるには、遠近法と比率が重要

デザイン デッサン

 デッサンにおいて、大事なポイントは、二つあります。

 それが、形をとらえることと、影の描き方です。

 形をとらえる、というのは、四角いものは四角に描き、丸いものは、丸く描く、というものです。

 もう一つの影の描き方とは、影の、薄さや濃さ、といったものを、きちんと表現する、ということです。

 

 では、形と影では、どちらが大切か、というと、私は、形をとらえることが重要だと思います。

 なんといっても、影というものは、形、つまり、立体物に光が当たって、初めて発生するものです。

 そのため、きちんと形をとらえることができないと、正確な影というものも、描くことができないからです。

 

 また、影を描く場合は、モノクロの鉛筆デッサンの場合、極端な言い方をすると、濃さのグラデーションを、どれだけ表現できるか、ということになります。

 そのため、ある程度、練習すれば、それほど苦労せず、身につけることができます。

 ただ、それから先、立体感や質感、そして、空気感を出していこうとすると、もう一段、いや、もう二段、三段の難しさがありますが。

 でも、初心者のうちは、そこまで考えることもないでしょう。

 

 では、デッサンで大事な、形をとらえるコツといったものは、あるのでしょうか。

 そのコツといえるものが、遠近法(パース)と、比率です。

 遠近法というのは、別の言い方で言うと、パースのことです。

 つまり、遠くのものは小さく見え、近くのものは大きく見えるという、人の目の働きを利用した描き方です。

 

 この遠近法には、規則性、といったものがあります。

 遠近法だからといって、適当に、遠くのものを小さく描き、近くのものを大きく描けばいい、というわけではありません。

 先ほども言った規則性にそっていないと、それは、見る人にとって、おかしなものにうつります。

 つまり、リアルに見えない、正確に見えないデッサンとなり、不合格なんですね。

 だから、デッサンを描くには、この遠近法を理解し、自分でも使えるようにならないといけません。

 

 その、一番の練習方法が、基本立体を描く、ということです。

 例えば、正方形で形作られた正立方体の場合、全ての面が同じ形で、全ての辺が同じ長さですから、それが立体的に見えるには、どのように描けばいいのか、ということがわかりやすいのです。

 ここは、重要なところですから、おそらく、一般的なデッサンの技法書では解説されていることでしょう。

 

 もう一つ、私が大事だ、と思うポイントは、比率です。

 比率というのは、比べた時の大きさの違い、と言った意味です。

 例えば、先ほどの正立方体の場合、真正面から描く時は、縦横の長さが同じにならないといけません。

 しかし、それを忘れて、縦横の長さを違って描いてしまうと、それはもう、正立方体に見えないわけです。

 つまり、ここでは、正しい比率というのは、1:1になるので、それを、きちんと、デッサンで表現しないといけません。

 

 これは、ごくごく簡単な例ですが、形の複雑なモチーフをデッサンする場合も、同じです。

 それぞれの寸法の比率が、大きく違って描いてしまうと、それは、リアルに見えないわけです。

 

 この比率については、私は、けっこう大事なポイントだと思うのですが、あまり触れられていないようなので、ご説明しました。

 

 このように、デッサンにおいては、注意しておいたほうがいいポイントや、外してはならない重要なポイントといったものがあります。

 これらを、事前に知っておくことで、デッサンの習得のスピードが、大きく変わってきます。

 その時にお役に立つヒントを、集めてみました。

⇒『デザインのためのデッサン講座(考え方・初級編)』

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました