鉛筆デッサンを描く場合でも、イーゼルを使った方が便利です。
イーゼルというのは、画板を立てかけて使います。
もしかしたら、美術室や展覧会などで見たことがあるかもしれません。
デッサンの他に、野外でスケッチをする時などにも使います。
基本的に、デッサンは、鉛筆と画用紙、あと、ねりゴムでしょうか、これぐらいがあれば、一応、できます。
しかし、測り棒やイーゼルは、あった方が便利ですし、うまく使うことで、間違いなく、デッサン技術は上達します。
なぜ、デッサンをする時に、イーゼルがあった方がいいかというと、画板を、立てておけるからです。
例えば、画板やスケッチブックを手に持ってデッサンをする場合、持ちやすいように、地面と水平になると思います。
そうすると、視線の移動を頻繁に行わないといけません。
目の前のモチーフを見て、画用紙に目を落とし、デッサンを描きます。
次に、再び、モチーフを見るために目を上げて、次に、また、画用紙に目を落とす……
これを繰り返していると、やはり、疲れてきますし、じっくりと、モチーフを観察することができません。
一方、イーゼルを使うと、画板を、地面と、ほぼ垂直に置くことができます。
そのため、モチーフと自分のデッサンを、視界の中に、一度に、同時におさめることができます。
したがって、モチーフとデッサンを、常に見比べ、よりよいデッサンにすることができます。
また、自分で画板を持たなくていいため、描いたデッサンを、離れて見ることができます。
当たり前ですが、デッサンを実際に描いている時は、自分の手の届く範囲でしか、画板との距離をとれません。
しかし、いったん、離れると、全体像を見ることができるため、自分のデッサンを客観的に見ることができます。
デッサンをはじめた頃は、常に修正し、やり直すことが多いと思います。
そのためには、自分のデッサンのどこがおかしいのか、知る必要があります。
それには、客観的に見ることができる距離をとる必要があります。
その時、非常に役立つのが、画板を立てかけておけるイーゼルなのです。
しかし、なかなかイーゼルという道具は、馴染みがないかもしれません。
美術室やデッサン教室でデッサンをする時は使っていても、自宅でデッサンをする時に、イーゼルを使う人は、少ないでしょう。
そういう時にも、イーゼルを使うと、とても便利です。
デッサンがサクサク進みますし、長時間続けていても、それほど疲れません。
でも、イーゼルは大きいし、なかなか個人で買うのは、難しいのでは、と思っている方も多いでしょう。
私の場合、野外スケッチ用の、木製の折り畳み式のイーゼルを使っていました。
コンパクトに収納できるため、保管場所にも困りません。
また、価格も安いため、お薦めです。
以前は、イーゼルといえば、美術用品専門店などでしか販売していませんでしたが、最近では、ネット通販があります。
便利になりました。
デッサンを、もっと本格的に勉強したい、もっと上達したいと思っている方には、ぜひ、自分専用のイーゼルを買って、使ってみてはいかがでしょうか。
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