グラフィック・デザインにおいて、レイアウト技術は、重要です。
特に編集デザインでは、最重要と言ってもいいでしょう。
いかに記事や写真を魅力的に見せ、読者の関心を引き付けるか。
それが、レイアウトにかかっています。
はっきりいって、レイアウトには、理論があります。
しかも、かなりきっちりと作られているため、法則性というものも、わかっています。
そのため、自分でいろいろ試してみるより、やはり、レイアウトの理論を、きっちりと学んだ方がいいでしょう。
編集デザインにおいて、レイアウトが重要ということは、今に始まったことではありません。
印刷技術が生まれ、普及してきたのと、足並みをそろえるように、発達してきました。
これは、タイポグラフィと同様です。
少し話がそれますが、意外とデザインの歴史というのは、古く、そして、長いのです。
そのため、デザイン技術についても、たくさんの先輩デザイナーたちが、技術の発見や構築をしてきました。
現在にデザインをおこなう我々が、それらを学ばないのは、非常にもったいないと思います。
一人のデザイナーが考え、思いつく技術というのは、やはり、限界があります。
何年も、何十年もかけて作られた技術を、今の自分たちは、すぐに学ぶことができるのです。
これを自分のデザインに活かすことで、より高いレベルに到達できます。
どうしても、デザインというと、新しい手法に目が行ったり、感性に重点がおかれたりと、短絡的になりがちです。
そうではなく、これまで培われてきた技術を学び、活かすことで、より良いデザインが生まれるのです。
そのような過去からの技術を、一番、活かすことができる分野が、レイアウトなのです。
しかも、現在では、かなり自由に、レイアウトが可能です。
中世の頃は、やはり、印刷技術の制約などから、それほど自由なレイアウトというのは、難しかったのです。
しかし、近代になって、印刷技術の改良により、いろいろなレイアウトが可能になりました。
そして、より多くの人の目に触れるようになったため、さらに、デザイン、そして、レイアウトは、磨かれていったのです。
といっても、受け手は人間であることには、変わりありません。
人が見て、どのようなレイアウトがより理解しやすいのか、または、長く見ていて疲れないのか、などは、昔も今も、同じです。
そういったポイントを、しっかりと理論化したものが、レイアウト技術なのです。
それらは当然、現在でも、活かすことができます。
そのような理論を理解し、実践できた先に、現代特有のレイアウトや、個性の表現というものが、積み上がっていくのです。
だから、ぜひ、基本的なレイアウトや、基礎となる技術や理論は、学ぶようにしましょう。
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