木村裕治さんと、洋雑誌の編集デザイン

 私が影響を受けた雑誌『デザインの現場』(vol.14no.89)の特集「文字とレイアウト」には、木村裕治さんも、登場されます。

 木村裕治さんは、江島デザイン事務所で働かれていたこともある方です。

 また、雑誌の『エスクァイア日本版』や『翼の王国』、そして『ミセス』で、デザインの仕事をされていました。

 この特集の中で、木村裕治さんのデザインの創作の秘密などが、紹介されています。

 その中で、洋雑誌、つまり、外国の雑誌を資料として、参考にされていることを知りました。

 木村裕治さんは、『エスクァイア日本版』の編集デザインもされていたので、お仕事の参考にされたのだと思います。

 当時、この記事を読んで、「なるほど、外国の雑誌のデザインも、参考になるのだな」と、とても興味を持った記憶があります。

 しかし、なかなかデザインの資料となる外国の雑誌を集める、という機会には、恵まれませんでした。

 正直、日本の雑誌でも、まだまだ参考にさせていただく雑誌が、いっぱいありました。

 また、そもそも、雑誌、というよりも、外国の出版物、いや、情報そのものに、直接、触れる、という機会は、ありませんでした。

 やはり、地方に住んでいると、そういう機会というのは、ほぼ、なかったように思います。

 また、当時は、まだまだデザインの基礎を勉強中で、直接、デザインの資料にあたる、というよりも、デザインの基本について書かれた参考書や技法書を、読んでいたように思います。

 しかし、今では、すっかり、状況が変わりました。

 そう、インターネットの登場です。

 外国のWebサイトも見ることができますし、しかも、その数は、膨大です。

 また、デザイン的にも、凝ったサイトも多く、それこそ、Webデザインの勉強をしようと思ったら、直接の資料には、不自由しません。

 ただ、こういう状況下にあって、はたして、Webのデザインが、著しく向上したか、また、やりやすくなったかというと、ちょっと、疑問に感じます。

 それは、やはり、Webデザインの方法論というか、基本的な理論構築がなされていないからなのでは、と思っています。

 これまでは、技術の変化が大きかったため、なかなか、理論を組み立てるのが難しかった、ということもあるでしょう。

 これから、そういう動きが出てくるかもしれません。

 そして、今でも、鮮明に印象に残っているのは、先の特集の中で、木村裕治さんが、参考にする洋雑誌を、スクラップブックに貼って、整理していたことです。

 その実際のスクラップブックも、写真で掲載されています。

 そういえば、昔は、みなさん、資料をスクラップブックに貼っていたなぁと、懐かしく思い出しました。

 今では、そういう事をされる方も、少なくなったでしょうし、Webデザインにおいては、スクラップする、ということもないでしょう。

 しかし、なんとなく、そういう作業に、大切なことがあるように思うのですが。