デザインと、一口に言っても、さまざまな分野があります。
私が、主にお話ししているグラフィック・デザインに限ってみても、さまざまな活躍の場があり、多くの仕事があります。
その中で、現在、非常に大きな存在をしめるのが、広告の分野です。
広告にたずさわるグラフィック・デザイナーの方も、多いでしょう。
私も、そうでした。
そして、広告も、デザインの一つの分野、というとらえ方をし、デザインを作る、という気持ちで取り組んできました。
それは今でも、間違っていないと思いますし、そのようなアプローチ方法が、正しいと思います。
しかし、それが、良い結果につながり、自分自身も、満足感や幸福感につながればいいのですが、そううまくは、いきません。
良いデザインをしようとすれば、なかなかうまくいかず、行き詰まりを感じるようになりました。
そこで、もっとデザインセンスを磨き、テクニックを向上させようと考えました。
そのため、デザインの勉強をしたり、努力をしたのですが、なかなか仕事の結果に反映させれず、苦しんだ記憶があります。
時間がたって、改めて振り返ってみると、その原因というものが、よくわかります。
その時は、非常に視野が狭くなっていたのです。
良い広告デザインを作ろう、という事ばかり考えていました。
評価されている広告のデザインを調べてみたり、流行のスタイルを追いかけてみたりしました。
狭い紙面のレイアウトを何時間も考えてみたり、フォントをあれこれと何種類も、試してみたりしました。
しかし、私の問題は、そのような広告デザイン上の問題ではなかったのです。
もっと基本的なレイアウト技術の解釈や、タイポグラフィのとらえ方といった、もっと基本的で、根本的な問題でした。
そして、それらの技術を使いこなすだけの基礎デザインの実力も足らなかったのです。
そのため、目先だけのテクニックをいくら学び、仕事に応用しようとしても、まるで役に立たなかったのです。
そこで、大きな視野でデザインを見直すと、編集デザインの重要性を痛感しました。
さらに、編集デザインを、しっかりと学ぶには、基礎デザインの習得が必要不可欠であることも、気づきました。
※そして、勉強した結果、その成果をまとめたのが、こちらのレポートです。
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また、広告デザインにおいては、デザインの知識やテクニックだけでは、不十分なのです。
「良い広告デザイン」を作るためには、「良い広告」を作る、ということが大前提なのです。
そのことに気が付くまで、ずいぶんと時間が必要でした。
しかし、気がついてから、広告についても、学びはじめました。
確かに、広告についても、多少は学んでいましたが、やはり、あくまでもデザインが中心で、広告は、その附属、という感じだったのです。
改めて、広告について勉強し、コピーライティングやマーケティングについても、いろいろ学びました。
そうすることで、広告デザインを、広い視野で見ることが、できるようになりました。
良い広告を作るためには、一つの有力な手段としてデザインが必要、と思えるようになりました。
それが、結果的に、良い広告デザイン制作に、結びついていったのです。
広告デザインに限らず、デザイナーの方は、ついつい目の前の作業に、没頭しがちです。
それで、良い結果に結びつけばいいのですが、そうならない時は、いったん引いて、別の角度や、広い視野で見直すことが大切です。
そうすることで、新たな発見があり、新たな道が開けてくることでしょう。
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