私が、コピーライティングに興味を持ったきっかけは、いくつかあります。
例えば、好きな広告のキャッチコピーが素晴らしかったので、そこから影響を受けました。
また、広告のおけるコピーの重要性を感じたりしたからです。
そして、一冊の本との出会いも、コピーライティングに興味を持った大きな理由でした。
その本が、ジェームス W.ヤング著、竹内均解説、今井茂雄翻訳『アイデアのつくり方』(阪急コミュニケーションズ)です。
有名な本なので、ご存知の方も、多いかもしれません。
現代では、広告やコピーライティングの本というよりも、ビジネス書の一冊として、読まれているようです。
私が、この本に手を伸ばしたのは、その当時、本当にアイデアの出し方に悩んでいたからです。
グラフィック・デザインをする時に、やはり、ビジュアル・アイデアというのは、必要不可欠です。
しかし、その当時の私は、クリエイティブな発想というものが、まるでできませんでした。
与えられた原稿を、なんとかきれいに配置して、ただ見せるだけ、という感じでした。
もちろん、そういった簡単な仕事だったら、それでもいいのですが、例えばコンペに参加したり、ライバル会社と競争したりする時は、やはり、アイデアは重要です。
当時は、悩みに悩んでいて、「やっぱり、発想力や、アイデアを生み出す力というのは、持って生まれた才能がないとダメなのかな……」と、落ち込んでいました。
その時に出会ったのが、『アイデアの出し方』なのです。
著者のジェームス W.ヤングは、広告代理店で働いていたので、優れたアイデアを、継続的に生み出し続ける必要がありました。
そのハードな仕事を通して、身につけたアイデアの発想法を、本書では、おしみなく披露してくれています。
そして、ヤングは、優れたコピーライターだったので、この本も非常に読みやすく、明快に語られています。
アイデアを出す時に重要なポイントや、発想の具体的な方法が、非常にわかりやすく述べられているのです。
つまり、アイデアを出すための普遍的な真実、理論が、平易な言葉で語られているのです。
その証拠に、本書は、1940年に発行されて以来、改訂を挟みつつも、ずっと読み継がれています。
また全部で、102ページと非常に薄い本であるため、一晩もかからず、読み終えることができます。
しかし、そこで語られている内容は、アイデアを出すうえで、非常に重要なエッセンスがつまっています。
私は、『アイデアのつくり方』を読んで、技術として、アイデアを生み出す方法があることを知り、それが、自分でも使うことができることが、わかりました。
もちろん、アイデアを出すには、才能も必要かもしれません。
しかし、ノウハウとして、理論的に、アイデアを生み出すことができることも、わかりました。
その結果、私は、自信を持って、ビジュアル・アイデアを発想することに、チャレンジできるようになりました。
もし、まだ『アイデアのつくり方』を、読んでいない方がいましたら、ぜひ、手に取ってみて下さい。
きっと、新しいひらめきを、もたらしてくれるでしょう。
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