編集デザインの主役といえば、やはり、文字でしょう。
確かに、レイアウトも重要ですが、基本は、やはり、文字をいかに見せるか、というところに行きつきます。
つまり、文字の魅力を、最大限に活かすためのレイアウトが、編集デザインの基礎であり、キモだと思います。
私に、編集デザインの魅力を伝えてくれたのが、雑誌『デザインの現場』1997年6月号(vol.14 no.89)の特集「文字とレイアウト」です。
そして、文字について、興味を持ったのが、雑誌『デザインの現場』1999年8月号(vol.16no.104)の特集「文字を組む。書籍・雑誌・広告・パッケージなど」です。
この特集では、文字の持つ魅力やパワーについて、紹介しています。
しっかりとデザインされた文字を、いかに魅力的に見せ、その力を最大限に活かすか、というところに、焦点があてられています。
きちんとデザインされ、そして、考えられたレイアウトだと、文字だけでも、十分に魅力的になり、見る人を魅了します。
その具体例が、これでもか、というぐらい、紹介されています。
これは、当時の時代背景もあったんですね。
写植中心の時代から、急速に、DTPなどのデジタル化が進んできて、文字の表現の幅が、大きく広がりました。
使い勝手がよくなった分、どのように使いこなしていくか、というところに、一気に関心が向かっていました。
さまざまな可能性がある一方、まさに手探りで進んでいく、という感じでした。
振り返ってみると、結局、デザインも、技術革新というか、テクノロジーに影響され、引っ張られるんだな、と感じます。
また、この特集で興味深いのは、書籍や雑誌などの編集デザインだけに限定せず、広告やパッケージなども、カバーしているところです。
確かに、広告は、わからないこともないのですが、パッケージ・デザインの分野においても、文字の重要性が解説されています。
実は、グラフィック・デザインの分野の中でも、パッケージ・デザインは、目立たないながらも、非常に重要な分野です。
この点については、改めて、解説しようと思うのですが、そのパッケージの世界でも、文字がいかに重要か、ということが、よくわかります。
そうはいっても、文字の扱い方を、一番、学ぶことができるのが、編集デザインの分野です。
編集デザインを学ぶ際には、ぜひ、文字の扱い方に注目して、まずは、そこを集中的にマスターすることを、おすすめします。
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