デザインの答えは、古書の中にあった

デザイン 古書

私は、ネット古書店「アルダス書店」を運営しています。

この古書店の特長は、デザイン関係の古書をあつかっていることです。
そもそも、なぜ、デザイン関係の古書をあつかうようにしたのか、その理由をご説明たいと思います。

それは、私が若い時に、このようなデザインの古書が、非常に役立ったからです。
私は、その当時、新刊書店で入手できた本を読んでも、デザインについて、よく理解することができませんでした。

そこに書かれてあることは知識としてはわかるのですが、どうもしっかりと心に落ちてこない。

デザインに関する知識がそういう状態ですから、技術的なことは、なおさらです。

見よう見まねで手を動かし、実技に挑戦しても、うまくいきません。
おそらく、そこらへんで、多くの人は、限界を感じ、あきらめてしまうのでしょう。

しかし、私の場合、比較的、早い時期からデザインの勉強をはじめたということもあり、他に方法はないか、探す時間がありました。

また、では、デザインの道をあきらめるとしても、他に、これといって興味を持つ分野も、ありませんでした。

そこで、もう少し調べてみよう、もう少し勉強してみよう、と思いました。

また、周りに、仲間が多かったということもあります。
そうして、次に調べ始めたのが、図書館の本です。

学生時代は、お金がなく、よく利用していました。

そこで、良かったのは、図書館では、書店では見かけないような過去の本も、手にとることができたことです。

過去といっても、10年、20年ぐらい前の本です。
最初は、デザインというと、流行を追いかけ、常に新しいものを追い求める、という印象があったため、過去のデザイン本には、目がいかなかったのです。

しかし、新しい本を読んでも、いまひとつ、納得がいかなかったため、過去の本に手を伸ばしたのです。
すると、思いがけないことに、すんなりと、理解することができました。

そこに書かれてあることが、おもしろいように頭に入ってくるのです。

そして、その知識がもとになり、実技の技術も、少しずつ身についてきました。

私にとっては、過去のデザイン本に書かれてあることが、非常に肌にあっていた、ということでしょうか。
そういう経験があったものですから、次々に、図書館で、過去のデザイン本を読んでいったのです。

しかし、そこで、また壁に突き当たります。

専門性の高いデザイン本というのは、図書館では、ほんの少ししか、置いていなかったのです。
図書館の場合、どちらかというと、専門性の高いものよりも、一般的で基本的なことを解説した本が、そろえられていました。

ただ、私としては、せっかくデザインについてわかりかけた時期だったので、もう少し詳しく知りたかったですし、もっと多くの過去のデザイン本を読みたかったのです。
そこで、次に向かったのが、街の古書店でした。

古書店も、手持ちのお小遣いが少なかったので、よく利用していました。

しかし、なかなか目的のデザイン本には、出会う機会はありませんでした。
それでも、根気よく探していると、やはり、見つかるものです。

その当時は、ネットで手に入れる、という手段がなかったため、何件もの古書店をめぐって探し当てました。

その頃は、他にデザインについて知る機会がなかった、というか、思いつかなかったので、いくつもの古書店を探し回ったのです。
しかし、思い返してみても、それほど、苦痛、ということもありませんでした。

もともと本は好きだったので、デザイン関係以外の本でも、面白そうな本に出会うことが多く、それも楽しみのひとつでした。

また、ようやくデザインの本にめぐり合った時は、まるで宝探しをしていて、目的の宝に出会えてようで、非常に喜びました。
このような経験を通じて、私は、過去に出版されたデザイン本に、めぐり合ったのです。

その時、私が感じた喜びや、デザインを理解することができたという体験を、ぜひ、一人でも多くの方に知って欲しいのです。
私が、若い頃に役立ったデザイン本を、古書店「アルダス書店」では、取り扱っています。

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