現在、グラフィック・デザインの分野では、Webデザインが大きな成長をみせています。
これもやはり、時代、というか、技術と普及の時に、我々は、ちょうど、立ち会っているということでしょう。
それを否定するにしろ、受け入れるにしろ、やはり、無視はできないと思います。
また、特に問題意識もなく、Webデザインやデジタル技術を使ったデザインを受け入れている方も、いらっしゃるかもしれません。
そういった、いろいろな方々を含めて、やはり、現在では、Webデザインは、気になる存在なのではないでしょうか。
Webデザインを知り、活用していくにあたって、いろいろとアプローチ方法はあると思います。
その選択肢の一つとして、私は保守的な方法といいますか、過去の技術をもとにした、アナログ的なアプローチ方法を、お薦めしたいと思います。
私は、デザインを3つの分野にわけて、ご説明してきました。
この、それぞれの3つの分野から、Webデザインへアプローチしていく、という方法は、いかがでしょうか。
例えば、基礎デザイン。
基礎デザインの場合は、Webデザインに限らず、全てのデザイン分野を理解するための基本知識になります。
その中でも、Webデザインと基礎デザインの関係で一番大事なことは、本質を知る、ということです。
Webデザインの場合、技法的な部分にばかり目がいってしまいがちです。
アプリケーションやプラグインなどのツールを使えば、それなりのことが、すぐにできてしまうからです。
しかし、なぜそれが必要か、なぜこの手法を使う必要があるのか、といった重要な部分を理解していないと、表面的な装飾に終わってしまいます。
そうならないためにも、基礎デザインを通して、グラフィック・デザインの本質を理解する必要があります。
そして、それがWebを通してのコミュニケーションの本質となります。
また、編集デザインは、Webデザインをおこなううえで、基本的な技術となります。
文字やレイアウトについてのデザイン技術は、もちろん、Webデザインでも、おおいに役立ちます。
それを踏まえて、Webならではの手法を駆使していく必要があります。
さらに、広告デザインを通じて、人を引き付け、興味をもたせる方法を学ぶことができます。
マスメディアを通してのデザインとは違い、Webでは、それにあったコミュニケーションが求められます。
そういう時代にあっても、今までの広告を作成する技術は、活かせます。
それらをWebデザインに取り込むことによって、さらに多くの人に訴えることができ、効果的なデザインになります。
Webデザインというと、ついつい、ソフトの使い方とか、プログラムなどの話題に目がいってしまいます。
しかし、デザインの分野の一つ、また、これまでのデザインの枝葉の一つ、として考えることもできます。
そうすることで、今までのデザインの知識や技法が、十分に役立ち、通用することがわかってきます。
だからこそ、今までのデザインを学ぶ必要があり、それはとても有益なことなのです。
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