【オススメ本】ムダな努力を排除する『ラクして速いが一番すごい』

 今回は、最近、私が読んで、おもしろかったおすすめ本を紹介します。

 それが、松本利明著『「ラクして速い」が一番すごい』(ダイヤモンド社)です。

 私は、仕事の参考や、自分の勉強になると思って、ビジネス書もよく読むんですが、その中で、最近、おもしろいな、と思った1冊です。

 この本で興味を持ったのは、仕事を進めるうえでの人間関係やコミュニケーションに、焦点をあてていることです。

 よく、ビジネス書の場合、個人のスキルに重点がおかれがちですよね。

 良い文章を書くコツだとか、上手なプレゼンテーションの方法だとか、スケジュールの作成方法だとか。

 デザインの仕事でも、レイアウト能力とか、アプリケーションやツールのうまい使い方などに、注目が集まりがちです。

 そして、多くの人が、自分のスキルを高めるために勉強して、努力をしています。

 これはこれで、間違いではないんですね。

 私も、ブログやメルマガを通じて、デザインのスキルや、デザイナーとしての能力を高めるためのヒントを、お伝えしています。

 やはり、デザイナーとしての自分自身のスキルを高めることが、良いデザインを生み出すために必要なことだと思います。

 しかし、実際、デザインの仕事にたずさわってみると、それだけではない、ということが、痛いほどわかります。

 デザインとは、やっぱり、協同作業なんですね。

 個人としてのデザイナーの能力を、いくら高めても、どうしようもない部分というのが出てきます。

 例えば、私がよく経験したのは、やり直しの多さです。

 こちらで、デザイン案を出しても、何度も何度も、修正を迫られる。

 ようやく、了承をもらったと思っても、しばらくすると、ひっくり返されることなんて、日常茶飯事でした。

 また、色校正までいっているのに、文字修正が入ったりと、制作工程でも、やり直しが多かったです。

 そうしているうちに、どんどんと時間が無くなり、スケジュールがきつくなる。

 時間がないので、やっつけ仕事しかできないし、当然、満足のいく仕上がりには、なりません。

 つまり、自分のスキルを磨くだけでは、仕事は進まないし、結果としての成果物は、よいものにはならないのです。

 それを、「自分ではどうしようもないことだ」と割り切ってしまっていては、仕事はいつまでたっても山積みだし、残業も増えていくばかりです。

 では、どうしたらいいのか?

 それを解決するためのヒントが『ラクして速いが一番すごい』です。

 「ラクして」という部分が、誤解を生みやすいですが、これは、力の入れどころを知っている、ということです。

 つまり、全力を出してやる仕事と、時間をかけず、ムダな仕事を極力減らす、ということです。

 本書では、やり直しを減らすための打ち合わせの方法や、上司や関係部署とのやりとりの仕方が、具体的に説明されています。

 この考え方やノウハウは、デザインの現場でも、十分、役立つともいます。

 やはり、しっかりと打ち合わせをして、一発で、企画を通せば、その分、時間的な余裕も生まれますし、良いデザインが生まれます。

 最近、デザインの仕事を進めるうえで、人間関係やコミュニケーションに悩んでいる方に、ぜひ、読んでもらいたい一冊です。