古いけど良い専門書は、もっと評価されてもいい

デザイン 古書

 今回は、私の個人的な意見を、書いてみたいと思います。

 あくまでも、個人的な考えなので、もちろん、賛否はあると思いますが、そういう意見こそ、おもしろいと思います。

 できれば、みなさんも、自分なら、どう思うだろうと、ちょっとだけでも、考えてみてもらえれば、うれしいです。

 

 私は、デザイン関係の古書を、ネットで紹介しています。

⇒『デザイン古書専門 アルダス書店』

 

 昔、私が、デザインを学んでいたり、デザインの仕事していた時に、参考になった本です。

 数十年前の本ばかりなので、おそらく、ほとんどの本は、書店では、姿を見ないと思います。

 しかし、デザインを学び、活用するために、役に立つ、と思っているので、ご紹介しています。

 

 見ていただくと、おわかりになると思うのですが、けっこう、強気の値付けになっています。

 もしかしたら、「なんで、昔の古本が、こんなに高いの?」と、疑問に思う人がいるかもしれません。

 そういう方に向けて、ぜひ、私の個人的な考えを、お話ししたいのです。

 

 私は、価値のある古い専門書は、ある程度、高価でもいいと思っています。

 なぜかというと、単純に、貴重だからです。

 おそらく、もう再び、印刷されて、書店に並ぶことはないでしょう。

 だから、今、残っている本が全てなのです。

 それを手に入れないと、貴重な知識や技術を知ることもありません。

 それらを知る、唯一の方法が、古書なのです。

 

 ただ、最近は、電子ブックも、登場しています。

 古書でも、電子ブックとして、復活している例もありますね。

 しかし、本当に、ごくごく狭い領域の、とっても専門的な本というのは、なかなか電子化も難しいだろうな、と思っています。

 いくら効率化されたからといっても、やはり、紙の本を電子化するには、それなりの手間とお金がかかります。

 それに見合うだけの、利益や読者がいるかどうかわからない場合、やはり、電子ブックとして刊行するのは、難しいでしょう。

 

 また、電子ブックとしては、なかなか成立しにくい、という本も、存在します。

 例えば、私が紹介しているデッサン関係の本など、そうだと思います。

 

 スマホやタブレットで読んでも、なかなか、レイアウト手法や、タッチなどは、伝わりにくいと思います。

 液晶タブレットを使い、デジタルでデッサンをする場合でも、やっぱり、難しいでしょう。

(そういえば、そろそろ、デジタル描写に特化した、デッサン技法などが登場してもいい頃ですね)

 やはり、紙の本を手元において、自分の描くデッサンと見比べながら練習する、というやり方が、得策だと思います。

 

 

 しかし、こういうふうに、高価であることを肯定すると、「では、お金のない人はどうすればいいのか?」という疑問を持つ人もいます。

 ただ、高価とはいっても、何万円とか何十万円とかの値付けをしているわけではありません。

 正直、他の分野では、もっと高価な商品は、たくさんありますよ。

 それらに比べると、それほど高価というわけではないと思います。

 

 それでも、例えば、デッサンを勉強している高校生たちにとっては、一冊が数千円となると、ちょっときついですね。

 だから、私も、デッサンや基礎デザインを学ぶ専門書に関しては、若干、価格を低く設定しています。

 その分、大人のデザイナーの方々向けの本を、高めに設定しているんです。

 プロのデザイナーの方々は、スキルを高めることで、さらに稼ぐことができますからね。

 いや、お金がどうこうというよりも、スキルアップそのものに、喜びを感じることでしょう。

 

 もし、お金がなくて、手が届かない、と思う人は、まずは、図書館をあたってみましょう。

 もしかしたら、図書館で借りることができるかもしれません。

 え? そういう人が増えたら、本が売れなくなって、困るんじゃないか、ですって?

 いや、大丈夫です。

 

 図書館の場合は、借りている本ですから、期限がきたら返却しないといけません。

 その期限内に、十分に、知識やテクニックを吸収できれば、いいんですが、いつも、そうとは限りません。

 テクニックによっては、一か月とか、三か月とか、もしかしたら、半年、いや、一年とか、習得にかかるものがあります。

 そのような場合は、やはり、自分で手に入れて、身近に置き、じっくりと学ぶ必要があります。

 そのためには、自分の本、とした方がいいんですね。

 だからこそ、私も含めた、いくつものネット古書店が、必要とされるわけです。

 

 気が向いたら、ぜひ、立ち寄ってみてください。

⇒『デザイン古書専門 アルダス書店』

 

 

 

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